安倍晋三首相が2018年3月28日午前の参院予算委員会で、安倍昭恵夫人をめぐる答弁を事実上修正する場面があった。
安倍氏は、3月26日の参院予算委員会で、昭恵夫人が名誉校長を務めている学校は「あまたの数ある」が、それが「今まで行政等に影響を及ぼしたことはない」と主張。だが、結局、いわゆる「モリカケ」の2件だった。
「妻が名誉校長を務めているところはあまたの数あるわけだが」
森友学園が開校を目指していた小学校「瑞穂の国記念小学院」の名誉校長を昭恵夫人が務めていた問題をめぐり、安倍氏は3月26日の参院予算委員会で、共産党の辰巳孝太郎議員に対して
「あくまでも名誉校長であり、国有地の売却や学校認可の手続きに関わっていない」
「また、妻が名誉校長を務めているところはあまたの数あるわけだが、それそのものが、今まで行政等に影響を及ぼしたことはない」
などとして、国有地売却への影響はなかったと改めて主張していた。
ところが、3月28日の参院予算委員会で共産党の小池書記局長が「名誉校長」について「いったいどこの学校や保育園なのか」と質すと、安倍氏は
「あの、すみません、ちょっと訂正させていただきますが、名誉校長ではなく名誉職、ということでありまして...」
などと、資料を見ながら「名誉職」の件数が55件だったことを明らかにした。小池氏が重ねて「名誉校長、名誉園長はどこですか?」と質問すると、安倍氏の答弁はグダグダになってしまった。
「ちょっと待ってください?校長と...えー、校長と園長ということであればですね、これは現在の段階でございませんが、つまり、私が意図的に間違えたわけではなくて、言い間違えでございますので、校長と園長ということで、今、いきなりご質問がございましたので、それは間違いであったということでございまして、会長職等の件は計55件でございまして、おそらく校長とか園長ということについては、他にはないのではないか...、後援会、そういう児童養護施設等の後援会長のようなものはございますが、校長と園長というものは他にはないのだろうと思います」