証人喚問経験者・鈴木宗男氏が苦言 野党は「私の時と同じように高圧的」「人としての心構えが必要」

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   森友学園の財務省決裁文書改ざん問題で佐川宣寿・前国税庁長官の国会証人喚問が行われたが、質問に立った野党議員の振る舞いを見た鈴木宗男・元衆院議員(70)は「もう少し大人の対応が出来ないのか」と糾弾した。

   自身もかつて証人喚問された鈴木氏。「野党は私の時と同じように...」と、経験に照らして批判した。

  • 鈴木宗男氏のブログから
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「高圧的に上から目線の言い振りである」

   鈴木氏は2018年3月27日夜にブログを更新し、同日4時間にわたって行われた佐川氏の証人喚問を批評。冒頭から、

「私自身、証人喚問経験者として、今日のやり取りを見ながら、野党は私の時と同じように、『自分達の思い込み、頭づくり』で、居丈高(いたけだか)に、高圧的に上から目線の言い振りである。もう少し大人の対応が出来ないのかと、政治家である前に人間として、人としての心構えが必要でないかとつくづく思った」

と、野党議員を批判した。

   佐川氏は「刑事訴追のおそれ」を理由に繰り返し証言を拒否し、野党議員が「証人喚問の意味がない」と怒りをあらわにしたり、審議を中断したりする場面もあった。佐川氏が「お答えできません」と言った回数を数えて報じるメディアも複数あった。

   だが鈴木氏は、

「証人喚問、さまざまな制約がある。証人が『訴追される』恐れのある話はしなくてよいルールである。それを『何故答えられないのか』と迫る言い振りに唖然とした」

と追及する議員に呆れたようだった。

「『何でもいいから捕まえろ』という世論」

   また、「そもそも8億円も急に土地が安くなった事に端を発した話が、『上からの指示があったのでは』、おまけに『総理夫人が絡んでいる』と何の裏付けもなく、事実でない話が進んでしまった」と、官邸や安倍昭恵首相夫人らの関与にも懐疑的な見方を示す。

   これと照らし合わせるように、「私の時も頭から『鈴木は悪』」と決めつけられたとし、

「北方領土人道支援、アフリカODAで捕まると報道されたが、それらで事件にならなかった。『何でもいいから捕まえろ』という世論をリークで作り上げ、受託収賄罪という聞きなれない言葉での事件となった」

と引き合いに出した。

   「私の時」とは、02年になされた鈴木氏の証人喚問。北方領土・国後島の「日露友好の家(ムネオハウス)」建設工事の競争入札に不当介入した疑惑や、日本のODA(政府開発援助)によるアフリカ・ケニアでの水力発電事業をめぐる利権疑惑など、複数の疑いがもたれていた。最終的に、北海道開発庁長官時代(1997~98年)の受託収賄罪や、証人喚問での偽証(議院証言法違反)などで起訴され、10年に最高裁で実刑判決が確定した。一方で、大きく取り沙汰されていた上記のムネオハウス問題やケニアODA疑惑で、鈴木氏の起訴はされなかった。

   森友文書改ざんは朝日新聞の報道で発覚。鈴木氏はブログで「誰が新聞社にリークしたのか、その点が明らかになれば、敵の敵は中にいる事が判ってくるのではないか」とし、

「『どこに目をつけているのか』と思うのは私だけだろうか」

と追及する議員らに疑問を投げかけた。

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