日本相撲協会の理事会が2018年3月26日に行われ、八角親方の理事長3選が決まった。理事10人全員が八角親方を支持したという。
盤石の八角体制が築かれたようにも思えるが、東京相撲記者クラブ会友の山崎正氏は「そんなに人望が厚いわけではないんですけど」と消極的な評価をしている。
「他に理事長になるべき人がいない」
26日はまず評議員会が開かれ、2月の理事候補選に当選した10人の親方を理事として承認。新理事のなかから八角親方の理事長続投が決まった。
前回2年前の理事長選を争った貴乃花親方とは対照的な盤石ぶりだ。貴乃花親方は三月場所中、弟子の十両・貴公俊が付け人に暴行、自身も場所中に欠勤が相次いだ。責任が問われており、29日の新理事会で処分が下される見込み。また、17年11月の元日馬富士暴行事件では、協会から対応が問題視されて理事を解任され、18年2月の理事候補選では大差で落選している。
八角理事長は26日の会見で、「貴公俊による付け人への暴行問題が発生したことは、本当に申し訳なく思っております」と貴乃花部屋の不祥事を謝罪。「暴力問題の再発防止はもちろん、その他の不祥事が起きないような協会の組織統制の強化に取り組んでまいります」「危機感とスピード感をもってこの問題に取り組む必要があると思っています」と決意を述べた。
ただ、必ずしも八角親方の評価は高くない。山崎正氏は同日放送の「Nスタ」(TBS系)で、八角親方について、
「そんなに人望が厚いわけではないんですけど、いま理事長になる人がいないということもあるのではないでしょうか。他に理事長になるべき人がいないというのが(再選の)一番大きな原因でしょう」
と消極的な評価をくだした。