ANAとアリタリア航空が共同運航 「航空連合」外の提携進む

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   全日空(ANA)とアリタリア・イタリア航空は2018年3月23日、共同運航(コードシェア)やマイルの相互利用を柱とした包括提携契約を結んだと発表した。

   ANAは米ユナイテッド航空などで構成する「スターアライアンス」、アリタリアはエールフランスなどが主導する「スカイチーム」に加入。ANAは16年に「スカイチーム」に加盟するベトナム航空と提携したばかりで、アライアンス(航空連合)をまたぐ提携だ。

  • 2018年10月末から成田-ローマ、成田-ミラノ便でアリタリア・イタリア航空と全日空(ANA)による共同運航が始まる
    2018年10月末から成田-ローマ、成田-ミラノ便でアリタリア・イタリア航空と全日空(ANA)による共同運航が始まる
  • 資本提携を否定
    資本提携を否定
  • 2018年10月末から成田-ローマ、成田-ミラノ便でアリタリア・イタリア航空と全日空(ANA)による共同運航が始まる
  • 資本提携を否定

南欧にも拠点築いて観光客需要取り込む

   日本-イタリア便は日本航空(JAL)が成田-ローマ便を飛ばしていたが、経営破綻の影響で10年9月末に廃止。ANAも関西空港発着のイタリア便を飛ばしていたが、搭乗率低迷で90年代末に撤退していた。今では両国の直行便はアリタリアが成田-ローマ、成田-ミラノ便を運航するのみだ。18年10月末に始まる冬ダイヤから、ANAはアリタリア便の座席の一部を買い取る形で両路線を共同運航する。成田と札幌、大阪、福岡などを結ぶ日本の国内線や、ローマとベネチア、ナポリなどを結ぶイタリアの国内線でも共同運航する。

   日本政府は、イタリアを訪日プロモーションの重点市場のひとつとして位置づけている。ANAが加盟するスターアライアンスにはドイツのルフトハンザ航空も加盟。ルフトハンザが拠点にしているフランクフルトを欧州のハブと位置づけるが、南欧にも拠点を築いて観光客需要を取り込みたい考えだ。

資本提携は否定

   ANA常務執行役員の藤村修一氏によると、今回のアリタリアとの提携は数日前に開かれたスターアライアンスの会議で満場一致で承認されたという。

「これからも自由にいろんなアライアンスの航空会社とやっていくかというと、そうではありません。まずはスターアライアンスが第一。ただ、その外の枠組みにいる航空会社についても、スターアライアンスが承認してくれる場合に限ってやっていくことになると思う」

   アリタリア航空オペレーション執行役員のイマチ・マッシモ氏は

「お互いのアライアンスに残ったままで協力を進めたい」

と述べた。

   アリタリアは08年に経営破綻。14年にアラブ首長国連邦(UAE)のエティハド航空による出資が決まったが、17年に自主再建を断念。現在は管財人が経営を担っており、事実上経営破綻状態で運航が続いている。

「全く出資を前提にしていない」(藤村氏)
「ANAからの経済的サポートは期待していない」(マッシモ氏)

として、両社ともに資本提携を否定している。

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