伊調馨選手へのパワハラの告発状に反論した谷岡郁子・至学館大学学長の会見が物議を醸すなか、元陸上十種競技日本王者の武井壮さんは「至極真っ当なことが多かった」として擁護した。
特に批判にさらされているのが谷岡学長の「そもそも伊調馨さんは選手なんですか」という発言だが、武井さんは「あんなこと言いたかったわけじゃないと思う」と心境を慮った。
「他のことに関しては引っかかることがあまりなかった」
武井さんは2018年3月19日放送の「バラいろダンディ」(TOKYO MX)に出演。15日に行われた谷岡学長の会見を取り上げた際、「『なんでそんな表情でそんな言い方するの』ってみんなカチンときたと思うんですけど、言っていることは至極真っ当なことが多かったりして」と自身の見解を示した。
谷岡学長は会見で、学生に心無いメールが寄せられているとして「訳のわからない風評被害によって、深く傷つけられていることに、本当に心を痛めております」と訴えた。一方、告発状を「訳のわからない文書」としたり、パワハラ加害者と指摘されている栄和人・日本レスリング協会強化本部長(至学館大レスリング部監督)を「その程度のパワーしかない人間」としたりするなど、どこか高圧的な姿勢をみせた。とりわけ「そもそも伊調馨さんは選手なんですか」という発言は、「選手かどうかは伊調選手本人が決めることだ」といった批判を受けている。
武井さんは番組で
「『伊調さんは選手なんですか』というのは言いすぎだと思います。実際に選手だし、選手登録されているし。五輪をめざしていなくても、五輪に絡まなくても全員選手だし、それはよくないと思います」
と釘を刺す一方、
「他のことに関しては引っかかることがあまりなかった」
と谷岡学長の主張におよそ納得したようだった。