一橋大学の「大学案内」に掲載された学生寮の写真に、東京大学の「赤本」(過去問題集)が映っていた――そんな話題が盛り上がりを見せている。
インターネット上では、制作側が仮面浪人をしている学生の部屋を撮影し、うっかり掲載してしまったのではないか、などの憶測も出ている。J-CASTニュースが、こうした「疑惑」について一橋大学広報室に尋ねてみると...。
「一橋の寮に何で東大の赤本があるんですかねぇ」
話題の写真が掲載されたのは、「一橋大学案内 2018」というタイトルのパンフレット。18年春の入学を目指す受験生らに向けて、同大入試課が作成したものだ。
このパンフレットについて、あるツイッターユーザーが3月14日、学生寮の部屋にある本棚の部分をズームで映した写真を掲載するとともに、
「一橋の寮に何で東大の赤本があるんですかねぇ」
と指摘した。
確かに、投稿されたズーム写真をみると、背表紙に東京大学と書かれた赤本が並んでいることが分かる。本棚にはほかにも何冊かの本が並んでいたが、写真で確認できる範囲では赤本は東大のものだけしかなかった。
こうした指摘ツイートには、大学に籍を置きながら他大の合格を目指す「仮面浪人」を疑う声が寄せられた。要するに、東大合格のため仮面浪人をしている一橋大生の部屋の写真が、何の理由か大学案内に掲載されてしまったのではないか、といった憶測が出たのだ。
一橋大に直接聞いてみた結果
はたして、大学案内のパンフレットに東大の赤本が映った写真を掲載したことについて、一橋大学側はどう考えているのか。同大広報室の担当者は3月19日、J-CASTニュースの取材に対し、話題の写真は数年前に撮影したものだと説明。その上で、
「撮影当時の状況や、どなたに撮影協力していただいたか事実確認ができず、お答えできることがありません」
とした。
ただ、「仮面浪人」疑惑が出ていることについて聞いたところ、「事実確認をしようがありませんので回答は差し控えさせていただきます」としつつも、
「家庭教師、塾講師などのアルバイトをする学生は多いので、東京大学の過去問冊子はそのために使用していた可能性が高いものと考えます」
との見解だった。