「ビジネスと言われると、ついて行けない」
こうした「怖い」「言っている内容がパワハラ」といった反応は、テレビやネットニュースなどのメディアでも取り上げられており、谷岡学長には不満があるようだ。伊調選手らの飛行機による移動の際の「座席のえこひいき」指摘をあらためて否定した上で、
「これこそメディアによるパワーハラスメントだと思います」
と反発、「簡単にテレビ、ネットで流れているからといって、うのみにしない」姿勢を身につけてほしい、と要望した。そうでないと、
「このようなパワーハラスメントのビジネスで苦しむ人が増えることを止めることはできません」
とも指摘した。もっとも、「『だからマスコミは嫌だ』と言わないでください」と、「知る権利」「報道の自由」の大切さも強調していた。
19日の「グッディ」では、こうした発言を字幕と「女性の声での読み上げ」で紹介した(学長の生音声はなし)。MCで俳優・タレントの高橋克実さんは、「(メディア情報を)うのみにしてはいけない、というのは、そうだと思いますけど」とことわりながら、学長自身が調査もなしで告発内容を否定する態度をとっている点を踏まえ、式辞での発言は「ズレてる」と指摘した。
またスタジオでは、谷岡学長が言う「パワーハラスメントのビジネス」が、メディアを指しているのか、告発状を出した人たちのことを指しているのか、と意見が交わされたが、MCの安藤優子さんは、仮にメディアを指すのならば、マスコミは問題提起をして、事実解明に資するよう活動をしているのだから、
「ビジネスと言われると、ついて行けない」
と、あきれた様子だった。
パワハラ問題は、告発状を受理した内閣府が現在、関係者からの聞き取り調査を進めている。