財務省の森友学園をめぐる文書改ざん問題を受け、報道各社が週末に行った世論調査では、軒並み内閣支持率が10ポイント程度下落した。改ざん問題で「安倍晋三首相に責任がある」とする声も「ない」の声を大幅に上回った。
これを機に野党は攻勢を強めるが、政党支持率に目を転じると、野党はほぼ「横ばい」。自民の「独り勝ち」は変わらず、野党が政権に対する批判の受け皿になれていない現状が改めて浮き彫りになった。
8割以上が「安倍首相に責任」
今週末(2018年3月17~18日)に世論調査を行ったのは、朝日新聞、毎日新聞、共同通信、日本テレビ(NNN)の4社(NNNは16日も実施)。それぞれ支持率は31%、33%、38.7%、30.3%で、2月の前回調査からの下げ幅は13ポイント、12ポイント、9.4ポイント、13.7ポイントに及ぶ。不支持率は48%(前月比11ポイント増)、47%(同15ポイント増)、48.2%(9.2ポイント増)、53.0%(15.7ポイント増)で、いずれも不支持率が支持率を上回った。
改ざん問題をめぐり、安倍首相本人の責任を問う声も多い。朝日調査では、「大いに責任がある」42%、「ある程度責任がある」40%に対して、「あまり責任はない」10%、「まったく責任はない」4%といった具合で、8割以上が安倍氏に責任があるとみている。「責任がある」論は、毎日新聞で68%、共同通信で66.1%と高水準だ。
3月19日に参院予算委員会で行われた集中審議で、安倍氏は共産党の小池晃書記局長に対する答弁で、
「行政府の長として責任を痛感している」
と陳謝した。
自民支持率下落、それでも野党支持率変動は1ポイント以内
ただ、今回の世論調査の結果を見る限りでは、今回の改ざん問題を追及する野党の支持率は、ほぼ横ばいだ。
朝日調査では、最も支持率が高かったのは自民党の32%(前回2月調査比3ポイント減)で、立憲民主党の11%、共産党3%、公明党の3%、民進党1%、日本維新の会1%、希望の党1%、自由党0%、社民党0%、日本のこころ0%が続いた。立憲民主は2月から1ポイント支持が伸び、共産党と社民党は1ポイント減らしたが、それ以外の政党は横ばいだ。
毎日新聞調査では、自民党が2月は35%あった自民党の支持率が29%に下落したが、それ以外の政党支持率の変動率は1%以内だった。共同通信やNNNの調査でも同様の傾向だった。
なお、J-CASTニュースが3月13日から行っている読者アンケートで政党支持率を聞いたところ、もっとも支持率が高かったのは自民党(26.8%)で、立憲民主党(20.6%)、共産党(4.4%)、日本維新の会(3.6%)が続いた。