これがレスリング協会不信の原点――伊調パワハラ告発の弁護士が明かす「重大事故」

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「具体的に協会のガバナンスの問題を積み重ねないとダメだ」

   公益財団法人の監督官庁である内閣府からは回答がなかった。そこで、18年1月18日付の告発状につながる。

「安達さんとは、具体的に協会のガバナンスの問題を積み重ねないとダメだという話になりました。その中で田南部さんと伊調選手へのパワハラの実態を知りました。栄さんが、伊調選手を引退に追い込み自分の支配下の選手を五輪代表にしようとするそのやり方が大きな問題だと感じました。国際大会にも気に入っていれば全日本5位の選手を出す。そのようなことが協会ぐるみでなされていると知り、これもまさにガバナンスの問題だと。それでこの件は告発状を出すことにしたのです」

   伊調選手とは一度も会ったり話したりしたことはなく、今後もその予定はないという。貞友弁護士は「電話一本でも話を聞いたほうがいいのではと安達さんにも言われましたが、もし私と話したうえで協会が何も変わらなかったら、『お前は告発に加担したのか』と伊調選手が引退に追い込まれるのは目に見えています。ですから積極的に関わることはありません」と話していた。

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