「酸欠でどんどん生き物が死ぬ」
こうした問題点を指摘した参加者は、ぎどら氏1人ではない。「岐阜県昆虫分布研究会」に所属する常川真さんは13日のJ-CASTニュースの取材に対し、
「網で捕まえた魚を入れる容器が圧倒的に足らない。数少ない容器の中は酸欠でどんどん生き物が死ぬ。池の中も、一度に沢山の人が入り、泥水となり酸欠で小魚が大量に浮かぶ事態に」
と現場の状況を生々しく振り返る。とにかく捕獲した魚を保管する容器が足りない状況で、一般参加者のバケツも借りて使わなくてはいけない程だったという。
さらに常川さんは、イベントの開催前から主催側の認識に不安を感じていたとして、事前に昆虫や魚に詳しい地元の人間に参加を呼び掛けたとも明かす。その上で、こうした一般参加者が主体となって、ボランティアで魚の識別作業に取り組んでいたとも訴えていた。
そのほか、イベントに参加した岐阜大学の男子学生(20)も、番組放送直後のツイッターで、池に浮かぶ魚の死体の写真をアップし、
「『池の水全部抜く』に参加した みんな大型の魚ばっかり狙うから、小型の在来魚が取れても捨てられて弱って死んでいく様子が辛かった」
と投稿。ツイートの真意について尋ねると、ぎどら氏がブログで訴えた内容は「全て事実」だと認めた上で、イベントに参加した感想について次のように振り返った。
「淡水魚の専門家もいなければ現場の統制も取れずに、魚が次々と死んでいきました。環境に恵まれた場所においてこの様なことが起きてしまい残念です」