大型商業施設を展開する丸井(マルイ)。その池袋店で2018年3月17日から開催するはずだった「百合展2018」の中止がいきなり12日に発表された。9日から開催予定だった「ふともも写真の世界展」に続く中止だ。
丸井広報によれば、この2つのイベントは過去にも開催されていて、いずれも「大型商業施設に相応しくない」といった苦情のようなものはなかったという。いったい何が起きているのか。
3回目となるはずの「百合展」だったが
「百合展」は女性同士の友情や愛情を意味する「百合」をテーマとしたフェアで、書籍・雑貨ショップのヴィレッジヴァンガードが主催している。マルイ池袋店では16年から開催していて、今年開催すれば同店では3回目になるはずだった。開催は同店7階催事スペースで3月17日から25日までで、1万人以上の入場が見込まれていたが12日に中止が発表された。
同店ではふとももをモチーフした写真展&物販展「ふともも写真の世界展 2018」(18年3月9日~3月26日)が2日、中止が発表されて間もない。なぜこうも連続して中止になってしまったのか。J-CASTニュースは13日に丸井に話を聞いた。
丸井広報によれば、まず、「ふともも展」が中止になったのはメールや電話で、
「様々な人が出入りする大型商業施設に相応しくないイベントだ」
という意見が寄せられたためで、検討の末に中止することを決めた。「百合展」は複数の作家が参加し、作品の展示や販売をするイベントで、その作家の中に「ふともも展」の写真家が含まれていた。
若者の情報発信基地ではなくなったのか?
同社広報は、
「ふともも展を中止したのに、次のイベントにふともも展の作家さんがいるのは整合性がつかないではないか、と主催者と相談を続けてきましたが、『参加作家様全員での展示および物販販売をしたい』との意向により、中止が決まりました」
と打ち明けた。今回の「百合展」については代替会場を探しているという。
丸井(マルイ)といえば都内では新宿、渋谷、池袋などの繁華街に多店舗展開し、「ファッションのマルイ」「水着のマルイ」など若者の情報発信基地として知られ、エッジの効いたイベントを展開するのは役割の一つ、といったイメージで親しまれてきた。そして、丸井広報によれば、過去にも「ふともも展」「百合展」を開催しているが苦情のようなものは無く、今回が初めてだという。
「かつては若者に特化した戦略を打ち出していましたが、現在は幅広い客層にお越しいただけるお店になっています」
とし、今後はこうしたイベントを開催するのは難しいだろう、と同社広報は語っていた。