中学生の野球大会で始球式を行ったタレントの稲村亜美さん(22)が、グラウンド上で数千人の球児に取り囲まれ「もみくちゃ」となった騒動が波紋を広げている。
稲村さん本人は、騒動直後に「わたしは全く問題なく大丈夫です」とツイート。選手たちのけがを心配する投稿も寄せており、彼女の姿勢を「神対応」などと報じるメディアもある。だが一方で、こうした報道に違和感を示す意見も出ている。
運営は謝罪「決してあってはならないこと」
騒動は、2018年3月10日に神宮球場(新宿区)で行われた野球大会の開幕式で起きた。大会は日本リトルシニア中学硬式野球協会関東連盟が主催したもので、稲村さんはジャンパーにショートパンツ姿で始球式を行った。
始球式のマウンドに登った稲村さんの周囲には、大会に参加した202チームの球児がずらり。ハプニングが起きたのは、ボールを投げ終えた直後のことだった。
始球式の様子を客席から撮影した動画をみると、稲村さんを遠巻きに見守っていた球児はマウンドの方向へとにじり寄る。こうした状況に、マイクを手にした稲村さんは少し焦った様子で、
「大丈夫?よし、落ち着こう!押さないで」
と声をあげる。しかし、その直後に球児たちは稲村さんの元へ殺到。マウンドは1分以上にわたって多くの球児が入り乱れる「もみくちゃ」状態となっていた。
こうした騒動について、開幕式を主催した中学硬式野球協会関東連盟は12日、公式サイトに謝罪文を掲載。「稲村亜美さんや所属事務所の皆様に多大なご迷惑をおかけし、心よりお詫びを申し上げる次第です」などとした上で、
「選手が整列していた場所を離れ、あのように稲村亜美さん目指して殺到した行為は、 決してあってはならないことだと考えています。今回の行為についてその場にいた選手には、チームを通じて猛省を促すとともに、今後このようなことが起きないよう役員一同指導者、選手の教育を続けてまいります」
とも訴えた。