調査期間中に「財務省、書き換え認める」報道
産経・FNNによる過去の支持率の数字をみると、18年の1月(52.6%)と2月(51.0%)は5割を超えたが、17年後半は12月47.5%、11月47.7%、10月42.5%と5割未満が続いていた(9月は50.3%)。
安倍政権に好意的とされる両紙の調査で、ともに「6ポイント下落」「5割を下回る」結果となった。もっとも、今回の世論調査は、実施期間中に大きな報道の節目があった。
読売調査は3月9~11日、産経・FNN調査は10~11日。読売調査の初日9日段階の両紙朝刊(東京最終版)をみると、読売「森友文書 『書き換え』言及せず」「野党反発 財務省コピー提出」、産経「財務省聴取の27人 決裁後の書き換え否定」「森友文書 深まる謎」などの見出しを立てて報じている。朝日新聞の特ダネ報道で始まった「書き換え」問題について、懐疑的な見方があったこともうかがえる。
9日午後に入り佐川宣寿・国税庁長官が「辞任へ」と報じられ、夜に麻生太郎財務相が正式に公表した。この辞任で「書き換え」問題の「風向き」には変化が出始めたが、大きな節目を迎えたのは、10日夕以降。財務省が、書き換えがあったと認める方針を固めた、と共同通信などが報じ、(朝日新聞を除く)主要各紙が11日付朝刊1面で報じた。報道通り、12日には実際、国会で書き換えを認める説明があった。
こうした流れを受け、今後に公表される他メディアの世論調査や、読売、産経・FNNの次回調査の結果に注目が集まる。
安倍内閣の過去の「低い支持率」をみると、小池百合子都知事と対立していた自民都連が大敗した都議選があった17年7月、読売36%、産経・FNN34.7%を記録している。