イチロー「最低50歳まで現役」実現への道 スタメンで活躍するだけで「大記録」だが

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   「最低50歳まで現役」の目標を公言している44歳のイチロー選手は、2018年3月7日(日本時間8日)、シアトル・マリナーズと1年契約を結び、メジャーリーグ18年目のシーズンをスタートさせた。

   古巣のマリナーズへの帰還は喜びとともに報じられたものの、米紙USAトゥデイは7日、「最後のシーズンになりそうだ」と予測する等、メジャーリーグで「50歳まで現役」を果たせるかは難しいとみる向きもある。

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近年での最年長選手は49歳

   2016年シーズンに日米通算4257安打で世界最高記録を樹立したイチロー選手だが、17年11月3日にマイアミ・マーリンズとの契約が切れてフリーエージェント(FA)になるも次の球団探しには苦戦。

   FA宣言から約4か月経過した18年3月7日、米国での最初の球団であるマリナーズと契約を交わしたが、それもチームの外野手たちが負傷したため、その補強という理由が大きいと言われている。

   44歳のイチロー選手は、メジャーリーグでは現役最年長の選手だ。2017年6月29日、それまで現役最年長選手だったバートロ・コローン選手が戦力外通告を受けると、5か月差で2位だったイチローが繰り上がりで最年長となった。

   2012年にはジェイミー・モイヤー選手が49歳までプレーしていたものの、メジャーリーグに40歳の選手の数は多くなく、44歳はかなり高齢な部類になる。そもそもイチロー選手がマリナーズを離れた理由も、球団側が選手層の若返りを狙ってのこととも報じられた。

   スポーツ専門メディア「Nember Web」16年4月15日に掲載されたメジャー球団の平均年齢についてのコラムによると、当時の平均年齢が最も高いのはマリナーズの30.2歳で、最低がダイヤモンドバックスの27.2歳だったという。更に、16年当時42歳のイチローが所属していたマーリンズの平均年齢は29.0歳。20代前半の若い選手もいる中で、40代の選手は厳しい戦いを強いられている。イチロー自身、マーリンズでは「第4の外野手」として出番が限られていた。

マリナーズはスタメン起用に意欲

   イチロー選手のマリナーズ復帰に際し、米報道では44歳という年齢を大きく取り上げることが多い。中でも、7日付のニューヨークタイムズ(電子版)は、「高齢」選手の活躍の難しさを指摘した。

   それによると、44歳時点で現役続行を決めた選手はいるものの、2004年にアトランタ・ブレーブスでプレーしたフリオ・フランコ選手が、当時45歳でWAR(MVPなどの評価基準にもなる選手の貢献度の指標)が1以上だった以外、成績は振るわなかったという。WARの数値は、スタメン選手は1~2、1以下は控え、マイナスになると「放出要員」になりうるというのが目安となる。

   しかし、イチロー選手を巡っては、球団側は「20代半ばのアスリート然とした選手は見慣れているが、イチローは彼らが何のケアもしていないように思わせた」とフィジカルチェックの結果を評しており、身体面での衰えは問題になりそうにない。

   更に、公式サイト上では開幕から積極的に左翼手として起用することを明かしている。近年は代打としての出場が目立ったが、レギュラーとしての試合を重ねることで、公言している「最低50歳」への達成へ着実と近づいていけそうだ。

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