レスリング協会長、伊調パワハラ告発状に「当たっていること一つもない」 玉木正之「言ってはいけない言葉」

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   レスリングの伊調馨選手がパワハラを受けているとする告発状の内容について、「当たっていることが一つもない」と語った福田富昭・日本レスリング協会会長(76)に、強い批判がおきた。

   協会は第三者機関を立て、これからパワハラの調査をしていくと決定したばかり。2018年3月9日放送の「直撃LIVE グッディ!」(フジテレビ系)では、スポーツジャーナリストの玉木正之氏が「言ってはいけない言葉です」と福田会長を糾弾した。

  • 伊調馨選手と栄和人監督
    伊調馨選手と栄和人監督
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福田会長は『女子レスリングの父』」

   協会は8日に理事会を開き、理事32人中、福田会長や馳浩副会長ら20人が出席。伊調選手にパワハラをしていると告発された栄和人・常務理事らは欠席した。複数の報道によると、理事会終了後に報道陣に対応した福田会長は、パワハラ告発状の内容について「当たっていることが一つもない」と述べたという。

   協会は6日の倫理委員会で、協会とは中立の弁護士からなる第三者機関に聞き取り調査を委託し、2~3週間で終えて報告を受けるという方針を決定したばかり。告発内容の事実確認をニュートラルな立場でこれから進めていこうという矢先の福田会長の発言は物議を醸した。

   この発言を扱った「グッディ」では、安藤優子キャスターが「第三者委員会に託すんじゃないんですか。おかしいですよ、これ。調べてないのに」と真っ先に非難。

   玉木氏は「ご本人はおかしいと思っていないんでしょうね」と反応した。「福田会長は『女子レスリングの父』と言われるくらい、私財をなげうってまで日本で女子レスリングを育てた方なんですよ。『自分は良い事をこれまでずっとやってきたんだ』『この体制のどこが悪いんだ』という気持ちがある。だから、パッと聞かれて思わず、何も悪いことはないという側の意見を言ってしまった」と推察したうえで、「ただ、言ってはいけない言葉ですよね、これは」と糾弾した。

「グッと飲み込んで、被害者側の意識を受け止めると言えばいいのに」

   東京大学大学院出身のお笑いタレント・石井てる美さんは、「『公平な立場で調査する』と言ったそばから『当たってることは一つもない』。ハラスメントはそこが難しくて、加害者側と、被害者側がどう受け取るかがすべて。『一つもない』と思っていたとしてもグッと飲み込んで、被害者側の意識を受け止めると言えばいいのに、感情的になってしまったんですかね」と続けた。

   安藤キャスターが「(協会理事たちは)問題視してないのですか」と投げかけると、玉木氏は「というか、みなさんご存知なんでしょう、どういうことが起こっているか」と話す。今回の理事会ではパワハラ告発に関する議題もあったというが、ジャーナリストの木村太郎氏は「『当たっていることは一つもない』という会長の前で、理事会で『おかしい』と言う理事はいないと思う」との見解を述べていた。

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