「自分のバックグラウンドを受け入れられなくて、恥ずかしいと思っちゃっていた」。テレビ番組のインタビューにこう語ったのは、モデルの水原希子さん(27)だ。
水原さんは米国人と韓国人のハーフとして生まれ、2歳から日本で生活している。ネット上では過去、そんな出自にからめて、彼女を非難する投稿が相次いだことがあった。
「自分を隠すようなことをしてきた」
水原さんといえば、2018年3月1日にパルファン・クリスチャン・ディオールの「ビューティ アジア アンバサダー」に就任したばかりだ。同ブランドがアジア人をブランドの「顔」に起用するのは、これが初めて。
3月7日放送の情報番組「NEWS ZERO」(日本テレビ系)では、そんな水原さんのインタビュー映像を放送した。話題は、水原さんのルーツについて。
水原さんの本名はオードリー・希子・ダニエルだ。米テキサス州ダラスで米国人の父、韓国人の母の元に生まれ、2歳で日本に移住した。両親の人種も肌の色も異なる境遇をどう受け止めればよいか、幼い頃から悩んでいたという。
「自分を隠すようなことをしてきた。バックグラウンドを受け入れられなくて、恥ずかしいと思っちゃっていた」
番組では触れられなかったが、水原さんはモデル、女優として国内外で幅広く活躍している一方、そうした自身のルーツをめぐり、何度か人種差別的な誹謗中傷にさらされてきた。
記憶に新しいのは、2017年9月。水原さんが出演する新CMの動画を紹介した、「ザ・プレミアム・モルツ」(サントリービール)の公式ツイッターに、彼女の出自を差別するようなリプライが寄せられたのだ。
2016年7月には、中国のネットユーザーから「靖国神社に参拝した写真があった」「旭日旗の前でポーズを取った写真があった」「インスタグラム上で天安門に中指を立てる写真に『いいね!』をした」と3つの疑いをかけられ炎上。
水原さんはこれを受け、中国の動画サイト「秒拍(ミャオパイ)」に動画を投稿。自身の境遇のおかげで異なる文化を持つ人同士、尊重することの大切さを学んだとし、「平和を愛する」思いを何度も強調した。