党内の異論に配慮
これらの異論が反映される形で、3月7日の憲法改正推進本部の理事会では私権制限などを盛り込んだものを含む複数の条文案を提示。夕方の全体会合で、テロなどあらゆる事態に対応できるようにすべきだとの意見が出て調整が難航したため、本部長一任が決まった。
ただ、今後の与党や世論の反発は必至だ。公明党の北側一雄副代表は2月1日の会見で、任期延長について「議論に値する」としながらも、緊急事態の定義など導入までのハードルの高さを指摘。私権制限については法律で対応可能だとして「(憲法に)規定する必要は感じていない」
と否定的だ。
今回の憲法改正推進本部の方針を3月5日に毎日新聞がヤフーに配信して報じた記事でも、コメント欄には自民党に批判的な声が相次いだ。反ナチ運動を率いたニーメラー牧師に由来する有名な詩
「彼らが最初共産主義者を攻撃したとき」
が登場したり、
「これはやばいやつ。」
「戦前にあった、治安維持法ですね なんでもひっぱたくやつですね。」
といった声が続出。普段は安倍政権に好意的で野党に批判的な声が多いヤフーのコメント欄としては異例の事態だ。