特徴ある医療月刊誌『集中』が創刊10年を迎え、新たに創設した「集中医療大賞」などの発表・表彰式が2018年 2月27日、東京・サントリーホールなどで開かれた。
尾尻佳津典・集中出版代表取締役が「メディアが医療界に批判的すぎる状況を懸念、医療を支援したいと 4年の準備を経て07年 4月に創刊した。日進月歩の医療だけに10年先が楽しみだ」と挨拶をし、受賞者が発表された。
「癒しと安らぎの環境賞」も
この日、医療に献身する医師の代表として「集中医療大賞2018」を贈られたのは、近代的な省エネ病院を新築した小松本悟・足利赤十字病院院長▽高久史麿・日本医学会前会長▽薬などの承認を早めた近藤達也・医薬品医療機器総合機構理事長▽横倉義武・日本医師会会長▽自治医大一期生でへき地医療を進めた吉新通康・地域医療振興協会理事長で、いずれも医療界の中枢メンバー 5人。
同誌は医療関係者や研究者などで研究会「日本の医療と医薬品等の未来の会」を運営しているが、その設立発起人で国会議員団会長の原田義昭・衆院議員 (自民党) には「集中医療大賞・特別賞」が贈られた。
美術や音楽などを取り入れ、設備や企画で患者の不安を和らげたり癒したりしている施設を顕彰する「癒しと安らぎの環境賞2018」は、尾尻氏が故・日野原重明氏、テノール歌手の佐野成宏氏らと02年に創設したが中断していたものの再開だ。北原国際病院 (東京都八王子市) ▽タカハシクリニック (東京都大田区) ▽千葉みなとリハビリテーション病院 (千葉市) ▽土浦協同病院 (茨城県土浦市) ▽東京練馬キングス・ガーデン (東京都練馬区) の 5施設が選ばれた。表彰式に先立ち、記念行事として、佐野氏が歌う「癒しと安らぎの環境コンサート」が開催された。
(医療ジャーナリスト・田辺功)