NHKの公式YouTubeチャンネルが、まるで日本のユーチューバーのような「サムネイル」を使っていることに、ネット上で「本当にこれ公式?」「ワザとなの?」といったツッコミが相次いでいる。
「ユーチューバーみたい」との指摘が出たのは、2018年2月9日から25日まで開催された平昌五輪に関連する動画。競技のハイライトなどのサムネイルに、色付きの太字で「劇的すぎる!」「惜しい...」などのテロップが付いているのだ。
平昌動画の8割に「テロップ」
NHKは今回の平昌五輪で、公式YouTubeチャンネルに約280本の関連動画をアップ(3月1日夜時点)。そのうち約235本、8割以上の動画のサムネイルに、ユーチューバー風に見えると話題のテロップが付いている。
テロップの字体は、黄色の文字に紺の縁取りがされたものか、赤色の文字に白の縁取りをしたものが多い。こうしたテロップのほとんどは、サムネイル画面の半分近く覆うほど大きいサイズで使われている。
テロップの内容はさまざま。基本的には「宇野昌磨100点超え!」「これが平野(歩夢)の連続4回転」「沙羅 おめでとう」などシンプルなものが多い印象だが、なかには、
「転倒!転倒!転倒!」(スノーボードクロス決勝)
「ザ・女子会」(カーリング女子のハーフタイム)
「あーーー!!!大回転」(アルペンスキー男子回転ハイライト)
など、一風変わった内容のものも。
なお、平昌五輪が開幕する前に投稿された動画をみると、サムネイルにテロップが付いていたのはEテレの人気番組「ねほりんぱほりん」の予告など、ほんの一部の動画のみ。明らかに、五輪関連の動画ではテロップ率が激増している。
「四十の手習いで始めたYouTuberみたい」との声も
こうしたNHKのサムネイルに、ネット上ではツッコミが続出。ツイッターやネット掲示板には、
「NHKの公式チャンネル見てるけどサムネイルが太字の文字で煽る感じがユーチューバーみたい」
「動画のサムネイルがどれも日本のYouTuberっぽくて、なんか公式感が全然ないなww本当にこれ公式チャンネル?」
「NHKすら動画のサムネイルをYouTubeで流行ってる風にすることにものすごく時代を感じる」
との書き込みが数多く出ている。そのほか、「四十の手習いで始めたYouTuberみたい」「安っぽく見える」など、テロップの出来栄えに否定的な意見もあった。
なぜ、動画のサムネイルに文字テロップを入れ始めたのか。J-CASTニュースが2月下旬、NHK広報部に取材した。
「テロップはユーチューバーを意識したのか」などの質問に対し、NHK広報部は、サムネイルにテロップを付けた動画はYouTubeだけでなく、公式サイトや五輪専用アプリでも配信しているとした上で、
「サムネイルは、どのような視聴環境でもひと目で動画クリップの内容を理解いただけるよう、大きく、目を引く文字で表示することにしました。YouTubeのみを特別に意識したものではありません」
と回答した。なお、今後も同様のサムネイルを続けるかについては、「今回の結果を検証して決めていきたい」としていた。