ネタと煽りと反論とで拡大する「虚像」
中には、漫画村を持ち上げている人もいるのだが、
「出版会社と購入厨→大量の紙を消費し森林伐採するクズ 漫画村→地球に優しい #漫画村を守ろう」
というような明らかな「釣り」「煽り」目的の発言が目立つ。
現在確認できる中で、最も古い「#漫画村を守ろう」という投稿をしたユーザーに、J-CASTニュースはツイッター上で話を聞いたが、この人物も決して擁護派ではなく、「ネタ」として書き込んでいただけだという。
投稿者は、自分以前にもこのタグを使っていた人はいたと語っており、すでに削除された、あるいは非公開の「#漫画村を守ろう」ツイートが存在したとみられるが、その数は非常に少なかったとみられる。それが、ネタ的な投稿や、批判派からの「反論」によって、フレームアップされたわけだ。つまり、「『#漫画村を守ろう』と訴える若者たち」は、一種の虚像であり、批判派は「想像上の敵」と戦っているとさえ言える。
もちろん、「漫画村で全巻読めるからおすすめ」「漫画村チョー便利だよね」(いずれもツイッターより)などなど、海賊版サイトを違和感・罪悪感なく利用するユーザーが、若い世代を中心にいまだに多く存在することは事実だ。
日本漫画家協会が2月13日発表した声明では、具体的なサイト名などは出していないものの、こうした状況に強い危機感を示している。
「全く創作の努力に加わっていない海賊版サイトなどが、利益をむさぼっている現実があります。(中略)このままの状態が続けば、日本のいろいろな文化が体力を削られてしまい、ついには滅びてしまうことでしょう」