日本レスリング協会の栄和人・強化本部長が五輪4連覇中の伊調馨選手にパワハラをしていたとの告発状では、伊調選手の練習場所も定まっていないとしている。
この状況について、テリー伊藤さんは2018年3月2日放送の「ビビット」(TBS系)で「伊調選手にとってパワーになったと思う」などと見解を述べた。インターネット上では「何を言ってるの?」と唖然とするような反応が出ている。
「『なにくそ』ということが彼女のモチベーションになっていた」
週刊文春1日発売号(8日号)によると、内閣府に提出された告発状には「伊調馨は今でも練習場が定まらない。明らかに伊調馨のオリンピック5連覇を阻止するという策動」との訴えがある。
記事によれば、伊調選手は愛知で栄氏の指導のもと04年アテネ・08年北京と五輪を連覇したが、09年に栄氏から離れて東京へ行き、警視庁レスリング部の田南部力コーチに師事。そのころから栄氏の「いやがらせ」が始まり、12年ロンドン・16年リオデジャネイロと五輪を4連覇すると、警視庁には「出入禁止」になったという。
テリー伊藤さんは「ビビット」で、伊調選手が田南部氏のもとに渡ったことについて「栄監督にしてみれば自分が育てているのに『あれちょっと待てよ』という気持ち、嫉妬も当然あったと思う」と慮りつつ、「(栄氏は)至学館大学のトップ(監督)でもあるけど、(全日本)女子選手強化のトップでもある。すると、自分は押し殺してでも彼女を離してあげる、リリースするのも大切だったという気がする」と、環境を変えた伊調選手に理解を示した。
一方でテリーさんは「もう1つ思ったのは」として、こんな推論を展開している。
「『練習場所がない』とありますよね。それが実は伊調選手にとってはパワーにもなったと思うんですよ。練習する場所がなかった、でも(北京五輪後に栄氏のもとを離れてから)2回も(金メダルを)取ったわけじゃないですか。だからそういう風に栄監督との距離感をもって、『なにくそ』ということが彼女のモチベーションになっていたということにもなるから、これ難しいところだね」