「犯罪者の間では魅力的」
北朝鮮の重要人物が不正取得したパスポートを使用することは珍しくない。正恩氏の兄金正男氏は01年にドミニカ共和国のパスポートで日本に不正入国したとして一時身柄を拘束され、17年にマレーシアで暗殺された際は「キム・チョル」名義の北朝鮮パスポートを持っていた。
では、今回存在が明るみにでた2人のパスポートは、なぜブラジルなのか。韓国のテレビ朝鮮は、
「中南米諸国の人々と外見が似ていることや、そしてブラジルのパスポートであれば、西欧諸国の出入りが容易であるという点を利用したようだ」
と分析している。中央日報は、ブラジルのパスポートは「犯罪者の間では魅力的」だとして、
「白人から黒人、アジア人など、様々な人種が集まったラテンアメリカの国々だけでなく、パスポートのヤミ市場が最も大きい。ナチス戦犯たちも2次世界大戦後、ブラジルに隠れ住んだ末にイスラエルの情報機関、モサドによって逮捕された場合が多かった」
と説明した。