青年会議所キャラ「宇予くん」がNHKや朝日をやり玉 JCは「担当者個人の不適切発言」と謝罪

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   保守思想をうたうキャラ「宇予くん」がツイッター上で過激発言を繰り返していたことを巡り、公益社団法人日本青年会議所(日本JC)は2018年2月28日、担当者が「不適切発言」を投稿していたとしてホームページ上で謝罪した。

   ネット上では、組織的に関与していた疑いも指摘されているが、JCでは、「全て担当者の個人的見解」だと説明している。

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個人名も挙げて、「完全に頭がやられてるど」

   宇予くんのアカウントは、2017年12月末に開設された。日の丸の旗を背にして、筋骨隆々の体格をしたキャラが描かれており、「保守思想、趣味は筋トレ、好物は肉」とプロフィールにあった。

「反日洗脳偏向報道機関のNHKだど。さすが国民から受信料を合法的にカツアゲしてるだけあってカネがかかってるど。NHKを見ると頭がバカになるど」
「ガイキチ朝日新聞。戦争での辛い記憶を書き綴り、だから憲法改正はダメと言いたげな頭の悪い記事。戦争なんて誰もしたくないど。戦争しないよう抑止力のため九条を改正するんだど」

   こんなツイートで、NHKや朝日新聞をこき下ろしたり、しんぶん赤旗の記事に載った個人名を挙げて、「完全に頭がやられてるど。自民党改憲案を読んでの感想が『何としても戦争をしたいんだ』だと」と揶揄したりした。

   また、具体的な政治家の名前を挙げて、「山本太郎も聞き入ってる聴衆も救えないアホだど」と言い放ち、中国や韓国にも矛先を向け、「日本はこのバカ二国と国交断絶、もしくはミサイル爆撃したほうがいいど」とまで発言していた。

   ツイッター上などでは、対左翼を狙って拡散のために炎上させるといったJCの内部文書とされるものも出回り、JCメンバーがキャラを発注した形跡があるとの指摘も出ていた。

「トカゲの尻尾切り」「気持ちは分かる」

   こうした指摘が出ると、宇予くんのアカウントは2月27日になって非公開となり、その後削除された。

   そして、JCは28日、国家戦略グループ担当の渡康嘉副会頭名でホームページ上に「お詫び」文を載せ、これまでの経緯を説明した。

   それによると、宇予くんのキャラは、「憲法改正への契機とすべく、国民レベルでの議論をツイッター上で巻き起こす目的で企画」したという。憲法改正に関する論点や歴史、愛国心など保守的なことを面白くつぶやき、拡散をさせようとしたが、実際の投稿は、「関係ない機関・団体その他への誹謗中傷や品性を欠いた内容ばかりであり、当会の理念や運動の方向性とは著しく反するもの」だったと釈明した。

   そのうえで、「かかる事態を重く受け止め、皆様に混乱と誤解、そして何より不快な思いをさせたことを深くお詫び申し上げる」として、再発防止に向けたコンプライアンスの強化を図るとしている。

   ツイッター上などでは、「全くJCを名乗らずにTwitterで世論誘導を試みる不誠実さが一番の問題」「トカゲの尻尾切り」「公益社団法人がネット工作とか もはや何でもありですね」と批判が出た。一方で、「そういうことを言いたくなるような嫌なことが現実に起きている」「気持ちは分かる」とある程度の理解を示す声もあった。

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