ベテラン声優の古川登志夫さん(71)が、放映中のアニメ『ポプテピピック』にゲスト出演したことに「仕事選べ」との批判があったとして、ツイッターで「冗談ではない」などと反論した。
ポプテピ―は、制作側が自ら「クソアニメ」とうたう異色の作品。30分の枠の前半(Aパート)と後半(Bパート)で、出演声優を変えてほぼ同じ内容を放送する前代未聞の演出でも話題を集めている。
「一本の仕事を取るのに...」
古川さんは、『ドラゴンボール』のピッコロ役、『うる星やつら』の諸星あたる役などで知られるベテラン声優。ポプテピでは、第2話のBパートで女子中学生の「ポプ子」役を演じた。
そんな古川さんは2018年2月27日にツイッターを更新。ハッシュタグ「#ポプテピピック」を付けて、
「『大御所なんだから、仕事選べよ、なんでこんなクソアニメを!』とのリプ(編注・リプライ=返信)がたっくさん!」
と投稿した。自身がポプテピに出演したことに、ツイッター上で批判的な投稿が寄せられたというのだ。
古川さんは同じ投稿の中で、上記のような批判に対し「お気遣いありがとうごがいます」(原文ママ)と皮肉気に一言。その上で、
「冗談ではない。アニメのキャラ声は本職だ。第1仕事を選べるほど偉い立場に無い。一本の仕事を取るのにマネージャーさんが何度頭を下げるかご存知か!」
と一喝している。
こうしたツイートに対しては、ポプテピのファンとみられるユーザーから、
「ポプテピこそ『大御所声優』の仕事だと思うんですが」
「俺としては、最近大御所さんの声を聞けてない気がしたので、ポプテピピックのやり方に感謝してます」
「褒め言葉ではなく本気でそんな事を言う人がいるのはがっかりですね」
といった共感や賛同のリプライが数多く寄せられた。
「声優界で一番ポプテピピックに毒された」
なお古川さんをめぐっては、ポプテピの出演後に作品を絶賛するツイートを連日のように投稿していることでも話題に。1月22日には、
「声優個々の演技論の違いが明確に分かるポプ子とピピ美の複数キャスティング。ある意味、俳優教育、声優教育に一石を投じるコンテンツにも思える」
などと、AパートとBパートで声優を変更する同作の演出を称賛している。
さらに2月17日には、自らが描いた「ポプ子」の直筆イラストをツイッターで公開し、「あらためて感想を言うとクソ面白い」と投稿。また25日にも、
「声優界で一番ポプテピピックに毒されたのはワタシ。誰がなんと言おうと面白いものは面白いのだ」
と同作を絶賛していた。