4年後を見据える
前回ソチ五輪では当時41歳ながら個人ノーマルヒルで銀メダル、団体で銅メダルを獲得した「レジェンド」の葛西選手。続けて、「本当にメダリストのみなさんは努力して、どんな困難にも打ち勝って、勝ち取ったメダルだと思っています。心から祝福したいと思っています。おめでとうございます」とメダルの重みを誰よりも感じているようだった。その上で、
「メダルを取ったみなさんのパワーを背負って、次の4年後、北京五輪でメダルを取りたいという強い気持ちになったので、まだまだこれからもあきらめずに頑張っていきたいと思います」
と4年後を見据えている。
葛西選手にはメダリストからコメントが相次いだ。カーリング女子・LS北見の吉田知那美選手は、「限界は人が決めるものでなく、自分自身で乗り越えていくものだと感じました。そう思わせてくれたのは、人間の限界を超え続けてくださっている葛西選手があってのことだなと思っています」と笑顔で語った。
「メダルを取れなくなる」というジンクスも囁かれた「主将」の大役をつとめながら、500メートルで金、1000メートルで銀メダルを獲得した小平選手は、
「葛西さんがソチ五輪の時に主将で銀メダルを獲得してくださっていたので、『主将はメダルを取れる』というジンクスに、徐々に変わっていけるんじゃないかと思います」
と葛西選手からの「バトン」をつなぐコメントを残した。
互いを称える選手たちの姿もあり、インターネット上では
「レジェンド葛西リスペクト」
「葛西選手が旗手を務めたからメダルラッシュになったんだ!行くぞ北京、頑張れ葛西選手!」
「葛西紀明選手は最年長でメダルは獲れなかったが、年齢関係無く次の北京五輪を目指して続行するので、格好良いしあんな風になりたい」
といった声も数多い。
葛西選手は団体戦を終えてから五輪期間中ながら帰国。すぐに札幌でのジャンプ国内戦に出場したことを、24日のブログで報告している。さらに27日の更新では、24・25日の2試合で「両日とも3位と表彰台ゲット!!」と調子の良さを見せ、「明後日からまた海外遠征です。次はフィンランドのラハティというところでワールドカップ2戦。その後は怒涛のノルウェーシリーズ。10日間ずーっと飛びっぱなし。表彰台に上がれるように頑張って来ます!!」と意気込みをつづっていた。