「自分を信じろ」
練習拠点のカナダ・トロントから平昌入りし、世界中の報道陣を前に練習したのは2月12日。羽生はこの日、4回転ジャンプを跳ばなかった。番組では羽生本人が「僕の練習は、勝ちに来る選手たちにとって非常に大事なものだと思っていました。何かをするたびに、一挙手一投足すべてを報道される。それは最初から覚悟していたので、最初はすごく落とした練習をしていました」と話す。「心理戦」を繰り広げていたのだ。
現地練習では4回転サルコウが思い通りに成功していなかった。だがブリアン氏は羽生に、「4回転を跳ぶ技術をもっている。心と体がそのイメージをもいっているはずだから自分を信じろ」と言ってきたという。羽生は五輪で、一度も転倒せずに金メダルを勝ち取った。