中西経団連で日立の原発輸出どうなる? 会見で示した「クール」な見解

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「しっかり立場をわきまえて、対話しながら、将来の構造を作っていくのが大事だ」

   もちろん、日立は英国での原発新設を最終決定したわけではない。日英の政府保証をつけても投資家が集まらない場合は、新設を中止する方針で、19年度に最終判断する方針だ。この点について、中西氏は「まあ、それでもって(日英政府と)合意までしたわけじゃない。日本政府が全部カネ出して、いっさいがっさい面倒みるという前提ではそもそもない。我々が全部カネを出すわけじゃなくて、投資家に対する保証を日本政府がいろいろ保険も考えましょうねと今、言っている段階にすぎない」と解説した。

   経団連はホームページで公表せず、マスコミもここまで詳しく報じていないが、日立と原発をめぐる中西氏の主要な発言はこの通り。中西氏は原発輸出を進める安倍政権との関係について「しっかり立場をわきまえて、対話しながら、将来の構造を作っていくのが大事だ」と述べた。日立としてもウエスチングハウスの買収で経営危機に陥った東芝の二の舞を踏みたくないのは当然だ。日立の東原敏昭社長は英国での原発新設について「企業だから、採算のとれないものはできない」と断言している。

   中西氏が経団連会長になっても、安易な原発輸出などリスクが高すぎて踏み込めないのが現実で、最終的に日立は採算重視で判断するとみられる。もしもそれができないなら、日立も東芝と同じ轍を踏むことになりかねない。

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