「ショット成功率」は決勝ラウンド4チーム中「最下位」だったが...
こうした結果の根本には、解説陣が指摘するように「精度」の不安があるという見方が強い。予選ラウンド全9試合でのポジション別「ショット成功率」ランキングを見ると、日本はリード・吉田夕梨花選手が78%で全10チーム中9位。セカンド・鈴木夕湖選手は74%で同最下位タイ。サード・吉田知那美選手は76%で同5位タイ。スキップ・藤沢五月選手は73%で同6位。日本チーム全体では75%で同9位だった。
リードやセカンドがミスショットすると、その後は難度の高いショットが要求されるケースが多くなるため、この数字だけで一概に言えない部分もある。ただ日本は全ポジションとチーム全体で、決勝ラウンドの他3か国を下回っている。
データ上はそのような中にあるが、英国戦に向けて韓国戦で明るい材料もあった。チームのショット成功率が81%と予選ラウンドより上昇している。
注目すべきは、日本が1点ビハインドの土壇場で同点スチール(先攻チームが得点すること)を決めた第10エンド。上記のNHK番組で市川氏は「それまではミスが見られましたが、あのエンドはリードからスキップまでミスなくつなげられました。ああいうエンドがいつもできれば」と評価。「今日の10エンドのショット成功率を(次も)出してほしい。リードからコツコツと積み上げて最後にスキップの藤沢選手に託す。そういった試合を見たいと思います」と話していた。
英国には予選ラウンドで6-8の敗北を喫している。その特徴について市川氏は「石をためて大量得点をアグレッシブに狙ってきます。スーパーショットを決めることもあり、1投で形勢逆転もあり得るチームです。ただ、リスクも負うのでチャンスはあります。スキップのイブ・ミュアヘッド選手と藤沢選手は世界ジュニア選手権と世界選手権で戦っていますが、どちらもミュアヘッド選手のチームが優勝しています。その苦手意識が克服されていればいいですね」と展望を語っていた。