日産・DeNA実験車がデモ走行 「無人運転」目指し、3月から公道へ

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   日産自動車とDeNA(ディー・エヌ・エー)は2018年2月23日、両者で共同開発中の無人運転車両を活用したサービス「Easy Ride(イージー・ライド)」の公道上の実証実験のデモンストレーションを横浜市内の日産グローバル本社で行った。

   実証実験は日産本社がある横浜市・みなとみらい21(MM21)地区で3月に行われ、日産の電気自動車「リーフ」をベースにした実験車2台を使用。DeNAは需要や供給をマッチングするアルゴリズム(仕組み)など、サービス面で関わる。

  • 実証実験は日産電気自動車「リーフ」をベースにした実験車で行う。運転席の男性がハンドルから手を離しているのが分かる
    実証実験は日産電気自動車「リーフ」をベースにした実験車で行う。運転席の男性がハンドルから手を離しているのが分かる
  • 専用アプリを使って配車を予約する仕組みだ
    専用アプリを使って配車を予約する仕組みだ
  • 実証実験は日産電気自動車「リーフ」をベースにした実験車で行う。運転席の男性がハンドルから手を離しているのが分かる
  • 専用アプリを使って配車を予約する仕組みだ

モニターの倍率は5倍以上

   実験車はカメラ、レーザースキャナー、GPSなどを使って自分の位置を確かめながら、他の車も走る公道を走る。全長4.5キロの周回コースで、日産グローバル本社前、パシフィコ横浜前、ワールドポーターズ前、けいゆう病院前の4か所に停留所を設ける。タブレット端末やスマートフォンの専用アプリに「博物館に行きたい」などと行きたい場所を吹き込むと、現在地と目的地に最も近い停留所が表示され、乗りたい時間帯を予約する仕組み。運転席と助手席には日産の担当者が乗り込むが、非常時以外は操作しない。後部座席にはウェブサイトで公募したモニターが乗り込む。募集はすでに締め切っており、300組の募集に対して約1600件の応募があったという。

   2月23日に行われたデモンストレーションでは、実験車が充電スタンドの周辺をくるりと1周。運転席の男性は手をハンドルから離して高く上げ、自動運転をアピールしていた。

2020年代早期の本格サービス目指す

   DeNAの中島宏・執行役員オートモーティブ事業本部長は、

「こういったモニターの方々の規模、市街地ということを考えると、全国の初の取り組みなのではないか」

と実証実験の意義を強調。今回の「実証実験フェーズ」で安全性やサービス品質が確認されれば、どこかの区域に限定して試験的にサービス展開する「限定環境サービス」の段階に進む。その上で、2020年代早期の本格サービス開始を目指す。

   仮にこの無人運転サービスが実用化されれば、タクシーやバスと競合する可能性もある。ただ、中島氏はタクシーやバス事業者と議論する中で無人運転サービスの構想を披露しても「明確に反対されたことは全くない」と反論。

「それぐらい各交通事業者のドライバー不足が深刻になっていると理解している」

などと分析した。実証実験は3月5日から18日にかけて行われる。

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