小学館の「月刊コロコロコミック」(2018年3月号)に掲載された漫画「やりすぎ!!!イタズラくん」のワンシーンが物議を醸している。漫画のキャラクターが、モンゴルの英雄チンギス・ハンの肖像に男性器の落書きをする場面があるのだ。
モンゴル出身で大相撲の元横綱・朝青龍氏(37)は18年2月22日、ツイッターで問題の漫画を紹介すると共に「許せない!!謝れ!!」などと訴えた。さらに駐日モンゴル大使館も23日昼、フェイスブック上に抗議文を掲載した。
朝青龍氏「先祖バカにするお前ら!!」
15日発売のコロコロコミックに掲載された子供向けギャグマンガ「やりすぎ!!!イタズラくん」(作・吉野あすみ氏)には、作品の主人公がチンギス・ハンの肖像を見てその名前を答える場面があった。
作中に出た問題は「モンゴル国の皇帝 チ( )・( )ン」の空欄を埋める形式で、主人公は「( )」の部分に左から「ン」「チ」と書き込む。そして、チンギス・ハンの肖像の額の部分には、デフォルメした男性器の落書きをしていた。
子どもが教科書にするような「落書き」を再現したものだと思われるが、チンギス・ハンは現在も紙幣に肖像が使われるなど、モンゴルでは民族的な英雄として知られる。
こうした表現について、対日外交の特別大使も務める朝青龍氏は22日(日本時間)のツイッターで、問題のページの写真を投稿し「よっぼど中国人がましや!!あれ得ない!!悲し涙!!大好きな日本人がこんな風に」(原文ママ)とコメント。その上で、
「先祖バカにするお前ら!!品格がない日本人!!許せない!!謝れ!!謝れ!! 謝れ!!どこのゴミの会社!?」
とも訴えた(この投稿は23日朝までに削除された)。また、モンゴル語でも問題の漫画を紹介。あわせて、駐日大使館が謝罪を求めるべきだ、などと呟いていた。
朝青龍氏のツイートには、モンゴル人とみられるユーザーも数多く反応し、憤りを露わにしたリプライ(返信)を寄せている。そのほか、コロコロコミックの公式ツイッターアカウントには、日本のネットユーザーから、
「逆に日本が同じことされたらすごい嫌な気分です。子供たちが見るマンガでこんなことありえない」
「モンゴル人を馬鹿にして、謝らないのですか?日本人として恥ずかしい」
といった批判のリプライが寄せられている。