政府は今国会に提出する働き方改革関連法案で、裁量労働制の適用拡大の施行時期を1年遅らせ、2020年にする方向で検討に入った。安倍晋三首相が18年2月21日に加藤勝信厚労相と会談し、自民党内で調整するよう指示した。
政府は、働いた時間に関わらず一定の賃金が支払われる裁量労働制での労働者は、一般的な労働者よりも労働時間が短いとする厚労相のデータを用いて国会答弁を繰り返してきたが、野党からデータの不備を指摘され、安倍首相らは誤りを認めて答弁を撤回、陳謝している。施行延期の判断には、この問題が影響したとの見方も出ている。