警官の職務質問は断れないのか? 任意のはずなのに...「現場」経験した弁護士に聞いた

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   大阪市内で職務質問中にナイフを持って抵抗した男に警察官が発砲し、公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕した。25歳の容疑者は「任意だったので職務質問を断った」などと供述しているという(テレビ朝日ネット版)。

   この事件自体はともかく、ツイッターなどには一般論として「職務質問は任意だけど、実際は断れないの?」といった素朴な疑問点に注目する反応も出た。実際、どうなのか。J-CASTニュース編集部が弁護士に聞いた。

  • 職務質問は任意だが…?(画像はイメージ)
    職務質問は任意だが…?(画像はイメージ)
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大阪では警察官が発砲も

   2018年2月18日昼、大阪市内の繁華街で職務質問を受けた男がナイフを持って暴れ出し、警察官が発砲。弾は男の右足に当たり、2週間のけが。公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕された。朝日新聞(ネット版、18日夜)は、「発砲受けた25歳容疑者『職務質問は任意。急いでいた』」の見出しで配信。テレビ朝日(ネット版、19日)も、「任意だったので職務質問を断った」との容疑者の供述内容を伝えた。

   今回の事件では、容疑者がバタフライナイフを持ち歩き、職務質問後に暴れ出していることから、ツイッターでは、不審な人物に職務質問をかけた警察官の行為に対し「褒めたい」などと擁護・賞賛する声も上がっている。また、今回の事件とは離れ、一般論として「職務質問は任意だけど、実際は断れないの?」といった疑問点が気になる人からの「つぶやき」も見られた。

   職務質問は、警察官職務執行法第2条に定めがあり、その協力への任意性についても同条で「刑事訴訟法に関する法律の規定によらない限り、身柄を拘束され、又はその意に反して(略)連行され、若しくは答弁を強要されることはない」などと記載されている。

   しかし、ネット上の過去の個人ブログやまとめサイトなどには、職務質問を受けた際、「任意だから」と断ろうしても、結局「3時間、話を聞かれた」、「大勢の警察官に取り囲まれて大変なことになった」といった報告もあがっている。公務執行妨害で逮捕されるケースもありうる、との指摘も出ている。一方で、「薬物捜査で『任意の壁』、職質逃れが急増~(略)」(産経ニュース、17年6月29日配信)といった、「任意性」をめぐる職務質問の難しさに焦点をあてた記事もある。

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