北朝鮮・朝鮮労働党の金正恩委員長の特使として2018年2月9日から11日にかけて韓国を訪問した妹の党第1副部長の与正(ヨジョン)氏が第2子を妊娠している可能性が浮上した。韓国紙の世界日報が2月20日、複数の外交筋の話として伝えた。
これにともなって、身重の妹を韓国に送って南北関係の改善を図らなければならないほどに北朝鮮が追い詰められているとの見方も出ている。
「食べ物を選別して食べるなど、慎重な様子だった」
同紙によると、与正氏が訪韓中に韓国政府関係者に第2子妊娠の事実を明らかにし、
「金副部長(与正氏)は、複数回にわたって韓国政府関係者と食事したが、食べ物を選別して食べるなど、慎重な様子だった」
という。与正氏をめぐっては、10日に文在寅(ムン・ジェイン)大統領と会談して正恩氏の親書を手渡した際、腹部がふっくらしていたとして妊娠説も出ていた。同紙では、「第2子」の妊娠を明らかにしたことで、すでに第1子がいることが裏付けられたと指摘。第1子の性別は不明ながらも15年初頭に生まれたとみている。
世界日報では、韓国政府関係者の話として、
「妊娠した金副部長を訪韓させるということは、それだけ北朝鮮が南北関係の改善を通じて、国際社会が制裁・圧力を強める局面で突破口を開くことが急務だと判断しているという傍証だ」
との見方を伝えている。