「商品先物取引」って本当に「怖い」の? 取引所と取引会社に「キホンのキ」から話をきいた

提供:第一商品

商品先物取引のコンテスト最優秀者は「利益率296.37%」

東京商品取引所の立会場。ここで売買取引が行われている
東京商品取引所の立会場。ここで売買取引が行われている

――商品先物取引にはどのような利点がありますか?

山本:取引の担保として預ける証拠金は日本商品清算機構(JCCH)が管理しており、仮に商品先物取引業者がデフォルト(債務不履行)した場合でも、投資家には預けた分の証拠金が返還されます。金銭管理の面で保証されているのは取引の上で安心できる点です。

また、商品は株や債券といった他の金融資産と相関性が低く、違う値動きをする傾向にあります。そのため自分のポートフォリオ(資産構成)の中に商品を組み込んでおくと、リスク分散につながります。

――逆に商品先物取引のリスクは何でしょうか?

山本:一番のリスクは、メリットと表裏一体の関係にある「レバレッジ効果」です。「レバレッジ効果」は、予想が当たれば大きな利益を得られますが、逆に予想が外れた時には大きな損失を招くことになり、リスクにもなり得ます。このため、投資家にとっては資金管理が重要となります。

「決済期限」もリスク要因です。金などの貴金属なら1年という決済期限が設定されており、現物受け渡しをする場合を除いて、買いで取引したら売る(転売)、売りで取引したら買う(買い戻し)という反対売買で期日までに決済しなければなりません。決済期限の間近になると市場参加者が減るので、意図しない価格で決済せざるを得ないことも起こり得ます。

――実際に商品先物取引で「儲かっている」人はいますか?

山本:よく商品先物取引は個人でやっても儲からないと言われますが、実際はそんなことはありません。TOCOMでは商品先物取引の普及啓発を目的に、2017年6月から8月までの2か月半の期間で利益率を競う「リアルトレードコンテスト」というものを実施したところ、約200名が参加し、最も優秀だった方の利益率は296.37%に達していました。

――個人投資家にとっては株も商品先物取引も一緒なのでしょうか?

山本:そうですね。商品先物取引を行うにあたっては、株式投資と同様、マーケットを動かすさまざまなファンダメンタルズ(需給統計など)の情報収集が必要です。TOCOMスクエアでは、市況やコラムなど投資家にとって有益な情報を毎日、ツイッターとEメールで発信しています。詳細はTOCOMスクエアのホームページ をご覧ください。
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