小平奈緒、「修正力」がすごかった 「金」の先輩がスタート直前の「ピクッ」を分析

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五輪のバトンをつないでいくことが「本当の意味での五輪の遺産」

   後半の伸びについて「しっかりと片足に体重を乗せられた。片足に対して自分の体を預けられたので、上半身の力が抜けたんですよね。それによって自由にしなやかに、鞭のように動き、滑りが大きく見えたと思います」と分析。また、「最後の100メートルをじっくり味わっていきたいと感じたということは、300か400メートル付近で勝った実感がわいていたと思います」と心理状態についても推測した。

   落ち着いて修正できた集中力。優勝候補として挑んだ14日の1000メートルでは銀メダルだった。清水氏は2つのレース前を比較した。

「1000メートルの時は自分を一生懸命リラックスさせなきゃと、手をブラブラさせることが多かったのですが、今回の500メートルは一度大きな深呼吸でふっと吐いて、手をふらふらとさせて指先をリラックスし、軽く準備をしただけでスタートラインに立っていました。ものすごくいろんな準備が整っていたのではないかと思いました」

   小平選手は栄養学や解剖学を学んで自己管理を徹底しているという。清水氏は「筋肉をつけることや、自分がどの筋肉を動かしているかということも、頭の中でイメージしながら体作りをしている。そういった小さな積み重ね、感覚、感性、理論を融合させて今の小平選手がある」と、積み重ねが結果につながったことも強調した。

   金メダル獲得直後のインタビューエリアで清水氏は「宏保さんと同じ位置に来れました」と声をかけられたという。だが「僕の心の中では超えたなという思いです」と心境を明かす。今後の小平選手に対して、

「20年前に僕が金メダルを取って小平選手が僕に思いを抱いてくれたように、いま多くの子どもたちが五輪を見て憧れを抱いていると思います。五輪のバトンをつないでいく、子どもたちを育てていくことが、本当の意味での五輪の遺産だと思うんです。だからそういった子供たちを今後、指導ではないですけど、見えない波紋のように影響を与えていってもらいたいなと思います」

と期待を込めていた。

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