「凄い瞬間がやってきますね」
羽生竜王も次々に渾身の手を打つが、藤井五段は、落ち着いているように見えた。
「これは藤井五段、勝ちの局面になったと思います。凄い瞬間がやってきますね」
中村王座が興奮気味に話し、「羽生竜王は、自身の負けを悟って......」と続けるや、「負けました」と羽生竜王は頭を下げた。藤井五段も、一瞬空を仰いで感無量の様子で、約600人が詰めかけた会場からは大きな拍手が沸き起こった。
藤井五段は、午後から決勝戦に臨み、15歳6か月という史上最年少での棋戦優勝を目指す。
歴史的勝利を伝えるヤフーニュースのコメント欄には、「なんということでしょう 中学生が国民栄誉賞に勝利してしまいました」「普通にレジェンドになると思う」「マジか・・なんかショックだ・・」といった声が書き込まれている。
追記(2018年2月17日16時50分):藤井五段は17日午後、決勝戦で広瀬章人八段(31)を破り、15歳6か月という史上最年少での棋戦優勝を成し遂げた。同時に、史上最年少での六段昇格も果たした。