「出てきたらやってくれる期待感がある」
GOEの高さは羽生の特徴のひとつ。佐野氏は「グッディ」で「羽生選手は出来栄え点が高い。(加点に必要な要素を)全部持ってる」と指摘した。平昌五輪ショートのジャンプでも2.71点(4サルコウ)、3.00点(3アクセル)、2.57点(4トウループ+3トウループ)と軒並み高評価。首位発進の原動力となった。
またフリーだけで見れば、4ループを組み込んだプログラムではあるが、羽生は17年の世界選手権で223.20点を記録している。完成度やプログラム次第で、平昌五輪のフリーでも220点超えの可能性はある。
なおジャンプに限らず、佐野氏は「ケガで滑っていない時に、足に負担をかけない陸上トレーニングなどをしていた。その結果が随所にみられる。背中のラインがきれいで、スピンの足が少し上がっている感じがする。そういうところがしっかり練習してきたと思う」とコンディションの良さを感じているようだった。
ブランクによるスタミナ不足の影響で、フリーを最後まで完璧に演じきれるかについて不安も指摘されている羽生だが、佐野氏は「羽生君って、練習中にほかの選手と衝突して負傷するなど結構いろいろな逆境があった。そういうときも復活してきた。出てきたらやってくれる期待感がある」と話していた。