日本航空(JAL)が大型旅客機のボーイング777型機の後継機として導入を決めている仏エアバス社のA350 XWB型機が2018年2月14日、東京・羽田空港で報道陣にお披露目された。
今回お披露目されたのは、3種類あるA350 XWB型機のうち長胴型の1000型で、日本に飛来するのは初めて。標準型の900型は15年から世界中で運航されているが、いわゆる「初期不良」はほとんど発生していない。JALでは19年度からA350の導入を始める予定で、植木義晴社長は「この飛行機を選定して良かったと確信を深めている」と期待を寄せていた。
19年度から国内線でA350-900型を導入
XWBは「エクストラ・ワイド・ボディ」の略で、従来のエアバス機よりも胴体の幅が広く、機内スペースにゆとりを持たせているのが特徴。機体に炭素繊維を多く使っているため、金属が中心の従来機よりも軽くなり、湿度や気圧も高く設定できる。エアバスでは、A350はボーイング777機と比べて燃費や整備で25%コストが削減できると説明している。900型と1000型ではシステムや部品の95%は同じだが、1000型は900型よりも7メートルほど長い。1000型は全長73.78メートルで、長距離路線向けのボーイング777-300ER型機(73.9メートル)とほぼ同じだ。
JALは900型(325席)を18機、1000型(366席)13機を確定発注。最大25機を追加購入できるオプション契約も結んでいる。19年度から国内線で900型の導入を始め、追って1000型も国際線の長距離路線に投入する。旧日本エアシステム(JAS)が導入した機材を除けば、JALがエアバス機を導入するのは初めてだ。