大雪が続く福井県で、西川一誠知事が県内の企業に対して操業やオフィスの営業を控えるように求める異例の呼びかけを行った。
福井県では、2018年2月5~6日にかけて降った大雪が原因で、国道8号線で大規模な立ち往生が発生。大型車が脱輪したり除雪車も現場に入るのが難しかったりしたため、混乱が9日未明まで続いたという経緯がある。通勤などで道路が混雑すれば除雪作業に影響するおそれがあるため、少しでも交通量を減らすことが狙いだ。
自動車で通勤すると除雪作業に影響
福井県は12日夕方に
「今回の大雪に伴う県民生活への混乱防止のための企業へのお願い」
と題する文書をウェブサイトで発表。13日にかけてさらに降雪が予想されるとして、
「自動車通勤に伴う道路の混雑や除雪作業への影響を考慮していただいて、各企業においては、県民生活の維持に不可欠なものを除き、できるだけ操業やオフィスの営業を控えていただくようお願いしたいと思います」
と呼びかけた。県民に対しても
「不要不急の自動車の利用を控えていただくよう、改めてお願い申し上げます」
と、同様だ。同日夜に開いた記者会見でも、
「交通の問題、あるいは除雪などに良い影響が出ますように、ご協力を」
などと重ねて協力を求めた。
公立の幼稚園、小学校、中学校は半数近くが休校に
福井県の大雪では、2月6日から13日13時にかけて5人が死亡し、95人が負傷している。13日は、福井県内では全307校ある公立の幼稚園、小学校、中学校のうち138校が休校。84校が登校時刻や下校時刻を変更した。ただ、今回の「お願い」の結果、どの程度の数の企業が営業を見合わせたかについては、「把握していない」(産業政策課、13日夕現在)としている。
台湾では台風をはじめとする自然災害が予想される場合、行政機関が臨時休業や休校を宣言することが法律で決まっている。これは「休業休校」を意味する 「停班停課」と呼ばれ、1月22日に首都圏が大雪に見舞われた際には、一部ネット上で「日本でも停班停課を」といった声が出ていた。