「義理チョコ」復権の兆しも?
一方、ここ10年での勝ち組は「友チョコ」だ。(主に同性の)友人同士でチョコを贈り合う「友チョコ」は2000年代半ばに急浮上、2010年には新聞での言及数も逆チョコを追い抜き、ここ最近も毎年100記事前後は取り上げられている。
ネットで検索されたキーワードの推移を追う「Googleトレンド」によれば、2017年2月の「友チョコ」の検索件数は「本命チョコ」の約1.6倍。バレンタイン関連の「○○チョコ」の中ではトップを誇る。完全に定着したと言っていい。
ちなみに、時代遅れのようにいわれる「義理チョコ」も検索件数を伸ばしており、17年はほぼ同数だった。18年はゴディバが「日本は、義理チョコをやめよう」という新聞広告を出して話題になったが、これは「復権」の兆しだろうか。
日本チョコレート・ココア協会の公式サイトによれば、「バレンタインデーにチョコ」という習慣が日本で広まったのは1950年代後半以降で、メリーチョコレートによる「バレンタインセール」がその元祖とされる。そもそもがメーカーの商戦がらみと思えば、生まれては消える「○○チョコ」も、その伝統を忠実に受け継いでいるといえる。
18年は、女性が自分自身に贈る「ご褒美チョコ」「セルフチョコ」が注目を集めている。「インスタ映え」人気も当て込んだ新商戦だが――。