「(若い男性の)優先席使用に腹が立った」 刺傷事件に「怖い」「呆れる」――背景に「譲る」意識の低下も

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「優先席では席を譲るべきだ」と思う人は減少傾向

   さらに優先席に座るだけではなく、「優先席では席を譲るべきだ」と思う人が減っているという調査結果もある。乗換案内サービス「駅すぱあとfor WEB」を運営するヴァル研究所(東京都杉並区)が16年11月に発表した「ゆずりあい精神の意識調査」によると、「優先席では席を譲るべきだと思いますか」との問いに、「はい」と答えた人は、前回調査(13年実施)より17ポイントも下がり、約76%にとどまった。

   一方、「いいえ」と、譲るべきだとは思わない人は7ポイント以上増え、9%弱。「どちらともいえない」が約15%だった。譲る意識の低下には、「席を譲ろうとしたら相手に断られた」経験がある人が増えている事が背景にあるようだ、と同研究所は推測している。

   東京メトロのサイトをみると、優先席について「ご高齢の方、お身体の不自由な方、内部障がいのある方、乳幼児をお連れの方、妊娠している方に席をお譲りください」とある。首都圏の他の私鉄サイトを見ても、概ね同様の説明となっており、空いている席に座るのは問題なく、優先対象の人がいたり、優先対象の人から申し出があったりすれば譲る、という利用を想定しているようだ。

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