山崎製パン(東京都千代田区)のキャンペーン・ヤマザキ「春のパンまつり」が2018年2月1日から始まっている。対象商品のパッケージに貼ってある点数シールを25点分集めると、食パンと同じくらいのサイズの「白いスクエアディッシュ」をもらえる。1981年にスタート、今年で38度目だ。
そんなキャンペーンの期間中、点数シールの盗難が相次いでいる――。小売店の店員を名乗るユーザーがそうツイッターに投稿し、リツイート9万件超(9日現在)の騒ぎになった。
買い物かごでシールをはがす
このユーザーは2月3日、ヤマザキ「春のパンまつり」の時期は「憂鬱な時期でしかありません」とツイッターに投稿。その上で、「点数シールの盗難(それによるパッケージ破損も多々)が相次ぐから」と理由を説明した。
ツイートのリプライ(返信)欄には、「大学時代のバイト先スーパーでほんとによくやられた」「同感です 今は働いていませんが 約20年前からもありましたね」と賛同の声が寄せられている。一方では、「袋に直接プリントして、それを切り取って台紙に貼る方式にすれば良いのに」「企画する企業も昔のスタイルを変えて行かないといけない」と企業努力を促す声もあった。
実際のところ、シールの盗難は起きているのか。東京都内でスーパーマーケットを運営する企業の広報担当は、J-CASTニュースの取材に「あることはある」と話す。ただ、シールは商品棚で盗難されるわけではないらしい。「買い物かごに商品を入れ、シールをはがした後、(商品だけ)棚に戻しているようだ」
シールのはがれた商品をどうするのか聞くと、「メーカーさんから予備のシールをもらい、なるべく廃棄せず販売することを最優先に考えている」と明かした。
1枚や2枚はがされても、気付かない
都内で別のスーパーを運営する企業の広報担当は「盗難が店で起きているかといえば、まだ本社にそうした報告はない」と明かした。だが「ネット上で(盗難が)さわがれていることは知っている」とし、
「メーカーさんと相談して事前に余分のシールをもらっている。これで仮に取れてしまっても、廃棄にはならない」
と述べた。
別のスーパー運営企業の広報は、「レジ前にパンを陳列することが多く、客層もお得意さんや顔見知りの人などが多いため、シールが大量にはがされるような事例はなかった」と回答。その上で、
「ただ、1枚や2枚はがされていたとしても、気付かないだろう。きっとそういうこともあるんじゃないかと思う」
と話した。
山崎製パンが1月16日に発表したヤマザキ「春のパンまつり」のプレスリリースによると、キャンペーンの対象商品は「ロイヤルブレッド」や「超芳醇」など主力の食パン商品から、「北海道産小麦のバターロール」や「ランチパック」まで多岐にわたる。シールの点数には、商品ごとにバラつきがある。
3点分の食パン「ダブルソフト」を8つ、1点分の「ランチパック(ピーナッツ)」を1つ買えば、25点分のシールを集められる。
盗難について、山崎製パンは...
山崎製パンは盗難被害をどこまで認識しているのか。同社の広報担当者はJ-CASTニュースの取材に、盗難については明言を避け「販売店からシールが付いていなかった、との報告を受けることはある」と話した。
対応については、販売店にシールを届けたり、シールのついている商品と交換したり、あらかじめ余分のシールを送っておくこともあるという。