貴乃花親方が元日馬富士による暴行事件で、関係者への不快感を露わにした。現場にいた力士に対して「土俵にあがるのは神事に反する」と強く批判。当時、現場には横綱白鵬、鶴竜らが同席している。
また、理事解任処分が決定した際、日本相撲協会評議員会の池坊保子議長が「著しく礼を欠いていた」と指摘したことに対し、「池坊さんが個人的にそう思われたんだと思います」と冷静だった。
白鵬らにも「神事に反する」と暗に批判
貴乃花親方は7日放送の「独占緊急特報!!貴乃花親方105日沈黙破りすべてを語る」(テレビ朝日系)でインタビューに応じ、弟子の貴ノ岩が酒席の場で受けた暴行について、
「もし暴行事件が存在したのであれば、そこに同席した力士が土俵にあがるのは、神事に反することのように思います」
と批判。事件をめぐっては白鵬、鶴竜、照ノ富士らが同席していたとして事情聴取を受けている。
親方はその後の協会への非協力的姿勢が問題視され、理事を解任された。解任権限をもつ評議員会の池坊議長は1月4日に会見した際、「特に上司で先輩の八角理事長が何度携帯に電話しても、まったく応答なく折り返しの電話もないのは、著しく礼を欠いていたのではないか」と糾弾。だがインタビューで貴乃花親方は、
「感情的には思っていません。たぶん池坊さんが個人的にそう思われたんだと思います」
と冷静に語っていた。
電話への応答が指摘されたことにも、「今回の件に関しては、電話で話せる内容ではないと思います。電話に出る出ないより、当初からの私の報告内容そのままを理事長に伝えてほしかった。伝えるべきではないかと思います」と反論している。
「到底、降格処分を個人的に認めるべきではない。認めていない」
さらに、1月4日の会見で池坊議長は「貴乃花親方から今連絡があり、『わかりました』ということでした。本人からでございました」と報告。理事解任を親方が自ら了承したという印象を与えた。だが親方は、
「事実ではないです。『はい』としか言っていません。『評議員会で決議されたことを報告します』と事務職員から電話がかかってきました。『報告するだけですけど』と言われ、私は『はい、はい、はい』と聞いていました。理事解任を認めているということは一切ございません」
と認識の齟齬を主張。暴行事件の調査・報告について「当初から協会が発表することと、私が思っている真実や報告してきたこととあまりに違いがある」として、
「その中で、私の処分が知らぬ間に進んで行っている状態で現在に至っております。到底、降格処分を個人的に認めるべきではない。認めていない。認められない」
と処分にまったく納得していなかった。
協会に戦いを挑むのか、という問いには、一呼吸おいてから
「気持ちは戦います」
と述べていた。