陸自「幹部候補生学校」、サイト古すぎ? アクセスするだけで自動DLの「珍現象」

全国の工務店を掲載し、最も多くの地域密着型工務店を紹介しています

   陸上自衛隊の幹部候補生学校(福岡県久留米市)の公式サイトがネット上で話題になっている。一部のPCブラウザでトップページを開くと、複数の音楽ファイルのダウンロードが勝手に始まってしまうのだ。

   開設は2005年。サイトのアーカイブを確認すると、細かいページの追加などの変化はあるが、07年8月から10年以上もほぼ同じデザインのまま運営されていることが分かる。

  • 陸上自衛隊幹部候補生学校の公式ウェブサイト(2018年2月6日時点)
    陸上自衛隊幹部候補生学校の公式ウェブサイト(2018年2月6日時点)
  • Google Chromeでアクセスすると自動で音楽ファイルのダウンロードが…
    Google Chromeでアクセスすると自動で音楽ファイルのダウンロードが…
  • 陸上自衛隊幹部候補生学校の公式ウェブサイト(2018年2月6日時点)
  • Google Chromeでアクセスすると自動で音楽ファイルのダウンロードが…

「いきなりダウンロード始まる」

   陸自の幹部候補生学校は、防衛大などの卒業者や選抜試験に合格した隊員らが幹部就任にあたって必要な教育訓練を受けるための施設。公式サイト上では、学校行事や特別訓練の様子などの情報を今も定期的に発信している。

   同校のサイトに注目が集まったのは18年1月末のこと。サイトのトップページにPCでアクセスすると、複数の音楽ファイルが自動でダウンロードされるケースがあることが、ネット掲示板で報告され話題になったのだ。

   実際、記者が2月1日昼にウェブブラウザ「Google Chrome」の最新版で同校のトップページを開いたところ、「kouka」「koushinka」とのタイトルが付いた2つの音楽ファイルのダウンロードが自動で始まった。

   ファイルの拡張子は「.wma」(Windows Media Audio)。同校の校歌と行進曲をそれぞれ収録したもので、サイズはどちらも約2メガバイトだ。これらのファイルは、Chromeでトップページにアクセスする度に自動でダウンロードされる。

   こうした珍しいサイトの仕様について、ネット掲示板「2ちゃんねる」には、

「アクセスするだけで変なもんが落っこちてくる」
「トップページ戻るたびに落ちてくるwwwww」
「うお、スマホでいきなりダウンロード始まると結構怖いなこれ」

などと面白がる書き込みが寄せられている。そのほか、ウェブサイト黎明期に流行したようなシンプルなサイトデザインについて、「クソ懐かしい作りだな」「20年前のサイトだろこれw」との感想を漏らすユーザーも出ていた。

   なお、Chromeの設定によっては、初回アクセス時に自動のダウンロードを許可するかどうかを尋ねられる場合もあるようだ。そのほか、ブラウザが「Internet Explorer」(IE)の場合では、再生プレーヤーが自動で立ち上がり、そのまま校歌が再生された。一方、「Firefox」の場合は何も起きなかった。

「珍現象」の理由は...

   いったいなぜ、こうした現象が起きているのか。

   J-CASTニュースが2月1日、東京都内のIT企業でシステム開発を行う20代の男性会社員に聞くと、「ページの下部に校歌や行進歌を再生できるボタンがあるのですが、そのタグが影響しているようです」と説明する。続けて、

「おそらく、サイトが開設された当時は問題がなかったと思いますが、現在はwmaを再生するプラグインのないブラウザも多いです。そうした場合、ブラウザ上ではファイルの再生ができないため、ダウンロードが始まってしまうのです」

とも話した。

   また、幹部候補生学校の広報班でサイトの更新を担当しているという男性は6日、J-CASTニュースの取材に対し、一部環境でサイトにアクセスすると自動でダウンロードが始まってしまう件については「存じ上げていない」と回答。サイトをリニューアルする予定はあるかを尋ねると、

「今のところは、予定していない」

としていた。

姉妹サイト