背景にはキャッシュレス化の遅れ
IIJがデジタル通貨の新事業に参入する背景には、キャッシュレス化の遅れがある。経済産業省が作成した資料によると、民間消費支出に占めるキャッシュレス決済比率は日本は18.3%(2015年)。2008年の11.9%からは増えているが、それでも中国の55%▽韓国の54%▽米国の41%に比べ、極端に低い。とはいえ、今後上昇していくことは間違いなく、キャッシュレス化の進展に伴って、ビジネスチャンスも広がる――と考えているようだ。
日本で最初にインターネットサービスプロバイダをスタートさせ、ネット社会の基盤を作ってきたという自負があるIIJ。デジタル通貨取引のプラットフォームとなるようなサービスを構築できるか、底力が試される。