「NPRが前回と違っているのは当然」「高く評価しない理由はない」
河野氏は、安全保障環境が変化している以上、NPRが変わるのは「当然」だとした。
「オバマ大統領が(「核なき世界」を訴えた)プラハの演説をした時と比べると、北朝鮮の核・ミサイルの脅威というのはかなり進展しているのが現実。さらに中国の核戦力の増強、あるいは中国の各近代化計画における透明性の欠如、あるいは、ロシアがウクライナの紛争の中で見せたような限定的なエスカレーションに対するロシアの軍事ドクトリンに対する入れ込み、こうしたことはオバマ政権の時にはなかった。新たに進展してきた核の脅威だ。世界中の安全保障に対する脅威が変化するなかで、米国のNPRが前回と違っているのは、むしろ当然だと考えている」
さらに、談話でNPRを「評価する」としたことについては、日本の上空を北朝鮮のミサイルが複数回通過したことを引き合いに、
「我が国の国民の生命、あるいは平和な暮らしを守らなければいけない政府として、今回の米国NPRのように、きちんと同盟国に対して核の抑止力を明確にコミットしている、これを高く評価しない理由はないと思っている」
とした。
核軍縮・不拡散議員連盟(NPPD)のウェブサイトによれば、河野氏はこの議連の会長を務めている。質問した逢坂氏も、この議連のメンバーだ。今回の衆院予算委員会では、「心変わりしたのか」などと問われた河野氏は「何ら私の気持ちに変化があったわけではない」と答弁していたが、今後も過去の発言との整合性を問われる可能性がありそうだ。