2017年の「休廃業・解散」、8年連続で倒産件数の2倍超え

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   2017 年の「休廃業・解散」は、2 万4400 件だったことが、帝国データバンクの調査でわかった。2018年1月31日の発表。前年(2万4957件)より557件(2.2%)減り、2年ぶりに前年を下回った。

   一方、17年の企業倒産件数(法的整理による倒産、負債1000万円以上)は、09年以来8年ぶりに前年を上回る8376件。休廃業・解散の件数が、企業倒産件数の2倍を超えるのは8年連続。

後継者不足に歯止めかからず

   「休廃業」は前年比2.7%減の1万3946件、「解散」は1.5%減の1万454件で、「解散」は2 年連続で1 万件を超えた。2017 年の「休廃業・解散」は2年ぶりに減少したが、起業倒産件数(8376 件)の約2.9 倍にのぼっている。

   国内景気は緩やかな回復基調にあるものの、個人消費の伸び悩みや人手不足などを背景にした、景気回復期に特徴的に表れる「好況型」倒産など影響で、飲食店などの「小売業」や人材派遣などを含む「サービス業」の倒産増加が顕著となった。

   その一方で、中小・零細企業を中心に後継者難や代表者の高齢化が深刻化。倒産に至らないまでも事業継続を断念して「休廃業・解散」を選択する企業は倒産の約3倍で推移している。

   代表者の年齢別では、「70代」が最多の44.8%。前年まで最多だった「60代」と入れ替わった。都道府県別では、東京都が2815件で最多。次いで北海道の1408件、大阪府が1295件、愛知県は1238件、神奈川県の1163件と続いた。32道府県で前年を下回った。

   帝国データバンクによると、多くの企業で「事業承継」を課題に感じている一方で、企業の3 社に2 社が後継者不在の状況が続いており、否応なく休廃業・解散を選択する企業の増加が懸念される。

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