「大きな方向性は認識を一致」
会談終了後、神津会長は記者団に「(経団連と)大きな方向性は認識を一致している部分はある。ただ、個々の論点で違いがあることも事実。そのことは率直に披瀝しあい、その中で双方の議論を戦わせ、解を見出していこうということだ」と述べた。
焦点となる賃上げ率は政府・経団連の3%と連合の4%で開きがあるが、神津会長は「3%という数字をキャップにすべきではない。4%に向けて力を合わせていきたい。経団連と大きい方向性では合っているにもかかわらず、結果的に格差が拡大するようでは元も子もない」と述べるにとどまった。
春闘は2月中旬から大手企業の労組が経営側に要求を提出。大手企業の集中回答日は3月14日となる。経団連によると、2017年春闘の賃上げは大企業が2.34%、中小企業が1.81%。大手企業で3%の賃上げは1994年が最後で、それ以降は実現していない。5年目となる官製春闘は、大企業で24年ぶりの3%が実現するか注目される。