「神撃のバハムート」単行本化でセリフ消える 作者困惑...サイゲームスが謝罪

建築予定地やご希望の地域の工務店へ一括無料資料請求

   サイゲームス(本社・東京都渋谷区)が運営する漫画サイト「サイコミ」で連載していた漫画『神撃のバハムート マナリアフレンズ』の単行本で、連載時にはあったセリフがごっそり抜け落ちているシーンが見つかった。

   作者の水田ケンジさんはこの異変に気づき、ツイッターで2018年2月1日に困惑の投稿。ところが数時間後に「お騒がせしました」と新たに発信し、直前の投稿は削除した。何が起きていたのか。

  • 『神撃のバハムート マナリアフレンズ』第2巻、モノローグが抜け落ちていたページ
    『神撃のバハムート マナリアフレンズ』第2巻、モノローグが抜け落ちていたページ
  • 『神撃のバハムート マナリアフレンズ』の問題のページについて、作者の水田ケンジさんがツイッターに「サイコミ」掲載版と単行本との比較画像を投稿
    『神撃のバハムート マナリアフレンズ』の問題のページについて、作者の水田ケンジさんがツイッターに「サイコミ」掲載版と単行本との比較画像を投稿
  • 『神撃のバハムート マナリアフレンズ』第2巻、モノローグが抜け落ちていたページ
  • 『神撃のバハムート マナリアフレンズ』の問題のページについて、作者の水田ケンジさんがツイッターに「サイコミ」掲載版と単行本との比較画像を投稿

「なんで!? ここ結構重要なシーンですよね!?」

   同作は、サイゲームスの人気ソーシャルゲーム「神撃のバハムート」の派生作品で、ゲームに登場する架空の学校「マナリア魔法学院」を舞台とした物語。水田ケンジさんが漫画化を手がけ、「サイコミ」で16年5月から17年11月まで全16話が連載された。

   全2巻でコミックス化されたが、1月30日付で発行された第2巻の異変に水田さんが気付いた。

   2月1日朝、ツイッターに

「モノローグのセリフが丸ごと無くなってるページがある!!!!!? なんで!? ここ結構重要なシーンですよね!? まさか後から見返したら絵だけの方が流れがスッキリするなって思って抜いちゃったの!? 無断で!?」

と困惑したように投稿。問題のページのサイコミ連載版とコミックス版を比較した画像もアップした。2000回超リツイートされ、同情のリプライが集まった。

   見比べると、第12話19ページ目の違いに気付く。大きな2コマだけで構成され、連載版ではいずれのコマも、主要キャラクターの1人のワンショットとともにモノローグ(心の中の言葉)でセリフが付されていた。

   ところが、コミックス版ではこのモノローグがごっそり抜け落ちており、次ページの展開がやや唐突な印象を与える格好となっている。

   だが、その後、水田さんが、1日昼に「単行本のセリフが丸ごと1ページ分無くなっていた件、お騒がせしました」と新たに発信するとともに、上記の投稿を削除したのだ。

サイゲームスが「お詫びと訂正」を発表

   水田さんは新たな投稿で、

「意図的なものではなく、印刷までの工程で発生したミスとのことでした。ショックが大きかったとはいえ、騒ぎ立てるような書き方をしてしまい、こちらこそ申し訳ありませんでした・・・」

と説明。「単行本を購入して頂いた方に、このシーンは本来このセリフが入る、ということだけは伝えたかった・・・残念ながら抜けてしまいましたが、脳内で再生して頂けたら・・・」として、前出の比較画像を改めてアップしている。

   サイゲームスも翌2日、サイコミ公式サイトでこのセリフ抜け落ち問題について「【単行本】神撃のバハムート マナリアフレンズ 2巻についてのお詫びと訂正」を発表し、

「モノローグの文字が抜けるという制作上のミスがございました。読者のみなさま、並びに水田ケンジ先生にはご迷惑をおかけし、まことに申し訳ございません。ここにお詫びし、訂正させていただきます」

と謝罪した。

   サイゲームス広報担当者は同日のJ-CASTニュースの取材に、「人為的、意図的なものではなく、出版における工程上のミスでした」と説明している。水田さんには直接連絡を入れ、お詫びしたという。

   発表には文字入りの正しい漫画画像も掲載。ミスがあった単行本について「正しく刷り直したものとお取り替えさせていただきます」と交換の対応をとる。送り先や記入すべき事項なども記載されている。同巻の電子書籍版は「各電子書店に修正版データのリリースを検討しております。対応が決まり次第、お知らせにてご連絡をいたします」としている。

姉妹サイト