中村さん「本当は、私みたいな存在がいてはいけない」
一方で、中村さんのしつけは時として「鞭打ち式体罰」「暴力を振るう訓練士」と批判にさらされる。実際、番組放送後のツイッターには
「訓練士、豆ぞうをグーで頭殴った。こんな躾ありえない」
「言っていいですか?棒で殴って距離が縮まるわけないじゃん。バカなんじゃないの、このひと」
などの声が上がっていた。
だが中村さんがそのような声にひるむことはない。自身のフェイスブックでは放送後、「私が戦う相手がおわかりいただけたでしょうか?」と投稿。その上で、
「そうです...『世論』と『世論に負けそうになる自分』との戦いです。きっとこれは死ぬまで続くのではないかと思っています。それでも戦い続けます。後に続く者達と行き場を失った咬み犬がいる限り」
とつづった。
中村さんは1月30日のJ-CASTニュースの取材に、
「体罰を使うことを否定するのが今の世論。ですが、主流のトレーナーがそうした声に流され、さじを投げた結果、治るものも治らなくなっている」
と話す。その上で、
「犬は平等じゃない。理屈の違う子もいる。トレーナーや獣医師、繁殖者らが本来、手をかけてやるべきなのだが、そうしたシステムが確立しておらず、手遅れになってしまっている。本当は、私みたいな存在がいてはいけない」
と強調した。
テレビ局の密着取材を受けるのは、これが初めて。放送後の反響については、「(しつけへの)賛同者の方が多かった」と感じている。応援のメールも3~40件、電話も5、6件届いたが、「虐待だ」と批判するものは1件だったという。